活字中毒気味人間の読書記録です。
有栖川有栖の鉄道ミステリー旅 有栖川有栖著(山と渓谷社)
2008年10月05日 (日) | 編集 |
鉄道にも時刻表トリックにも、実はあまり興味はないのだが。
有栖川先生のエッセイならば、読まなきゃソンソン。

ご本人が、ほんとうに楽しく書いておられるのだなぁとつくづく思った。こっちにまでわくわく気分が伝わってくるというかなんというか。
第一章の章タイトルにもなっている「ヰタ・テツアリス」なんか、読んでてこちらまでにこにこしてしまった。


なかに宇高連絡船についての記述がいくつかある。
大学時代を中心に、あれにはだいぶお世話になった。いまはもうないあの航路がとても懐かしく、オイルの臭いが邪魔をして味わうどころではなかったあのうどんがとても食べたくなった。列車の乗り継ぎのために走ったことも懐かしい。

鉄道の旅には興味はないはずなんだけど、そういえば、大学時代って貧乏だったせいか、各駅停車の旅ってよくしたなぁ。もちろんほとんど帰省のためだったのだけど。
東京駅からガタゴトと各駅停車を乗り継いで、川島駅までおおよそ21時間の旅は、忘れられない思い出だ。赤穂線のあたり、寒かったなぁ。淋しいクリスマスでした。
テーマ:エッセイ
ジャンル:小説・文学
美女と竹林 森見登美彦著(光文社)
2008年09月22日 (月) | 編集 |
随筆のカテゴリに入れておくけども・・・・むむ?

妄想エッセイらしい。
けれど、これはかなりな部分で虚実入り乱れてるんだよなぁ・・?

bk1より紹介文拝借。
「美女と竹林。それは、自分がやみくもに好きなもの。竹林を拝借した作家は、将来の多角的経営を夢見る。だが、美女はどこだ? 虚実入り混ぜて綴る、妄想と執筆に明け暮れた多忙にして過酷な日々。『小説宝石』連載を単行本化。 」


森見節全開。
としかいいようがないのかしら?
深く悩まずさらっと読めば、これほどばかばかしくも楽しい文章はそうはないかも。

森見さんって、兼業作家さんだったのね。存じ上げませんでした。なんとなくびっくり。
テーマ:エッセイ
ジャンル:小説・文学
シュミじゃないんだ 三浦しをん著(新書館)
2007年10月10日 (水) | 編集 |
興味深く読んだのではあるが。

それいけGOGO的ノリ(というと反感くらいそう)はいまひとつ。
好きな作品について語れ、といわれたら、私もそれどころではないノリ方をするんだろうけども。

この方は、私は、小説作品のほうが肌に合う。
テーマ:感想
ジャンル:小説・文学
編集者という病い 見城徹著(太田出版)
2007年07月11日 (水) | 編集 |
読むまでは実に期待値が高かった。読後、そんなでもなかったかな、と。

幻冬舍の社長、見城氏が現役を退くまではこうした著作は出版しないといっていたにもかかわらず、出版されたもので、かの編集者はいったいどんな人物なのであろうかとかねてより興味のあった私は飛びついたのだが。

幻冬舍の創立時のあの新聞全面広告は忘れない。
あれだけの作家陣を揃えてみせる見城という編集者は、とてつもない人なのだろうなと、作家陣よりもそちらが印象的だった。やはり、とてつもない人なのだろうけれども、その業績は、彼だからこそ成し遂げ得たものなのだろうな、というのもよくわかったけれども。

ううむ。
死ぬときは自殺、といって憚らないその姿勢は、私にはなんともいえないな。
テーマ:エッセイ
ジャンル:小説・文学
正しく時代に遅れるために 有栖川有栖エッセイ集 有栖川有栖著(講談社)
2007年01月27日 (土) | 編集 |
姑息にもサイン会の開催を待っていたのだが、どうにも行われそうになく、諦めて読んだ。発売より早ひと月。よく待てたよなぁ。>自分

著者のファンであるがゆえに、著者自身の生の声がきこえてくるエッセイ集を読むことは、ことのほか楽しい。
ひどく頑固であったり、ひどく強烈であったり、また、ひどくユーモラスであったり。
いつもの有栖川節は、このエッセイ集でも健在だ。

カテゴライズされたテーマは6つ。
なかでも「エラリー・クイーンから有栖川有栖まで」は読むと後悔しきり。
なぜって?
ここに紹介されている本を、すべて読みたくなるから。


未読の方へ。
『暁の防衛戦』は爆笑ものです。
お試しにいかがでしょう? 52ページです。
テーマ:エッセイ
ジャンル:小説・文学
建築探偵桜井京介 館を行く 篠田真由美著(講談社)
2006年12月05日 (火) | 編集 |
日本各地の近代建築を訪ねて、というテーマのエッセイ。
ただこれは単なるエッセイではなく、タイトルにもあるとおり、著者の作品、建築探偵シリーズの主役・桜井京介も著者といっしょに旅をしているという設定でのエッセイとなっている。ので、創作物の楽しさも同時に味わえるという、一粒で二度おいしい本。こういう企画モノって、最高だな。
京介だけでなく蒼も登場するし、さらに深春まで登場くださるとは、なんて贅沢な!!
しかし、篠田さん。京介の足を踏んづけるなんて、ファンの方に怒られたりはしませんか? 私はそのときの京介の顔が見たかったですが。

建築に関する知識はたいしてもたないもので、正直、固有名詞で読み方すらわからないものもあったりするのだが、とにかく、著者と京介のどつき漫才(というより、毒舌嫌味漫才??)が面白くて、あっという間に読んでしまった。それにしても、篠田さんの作品を読むと、あちこちの建築物を訪れたくなる。きらいじゃないんだな、建物。

今回取り上げられているもののなかで、すぐ近所に住んでいた建築物もあって、なのに、どうして当時に知らなかったんだろうと愕然。いまもそう遠い訳ではないので、いつかきっと観に行こうと思う。
テーマ:本の紹介
ジャンル:小説・文学
死体は生きている 上野正彦著 (角川文庫)
2006年09月15日 (金) | 編集 |
作者との年齢差による事象への認識の差が少し気になったのだが。

いずれ一度は読まないといけないと思っていた死体シリーズ(と呼んでいいのか?)。なぜこの作品からなのかは・・・・特に理由はない。

読後の感想としては。
これは、ある意味ミステリだな、と。
ミステリの死体検分のパートをぞろぞろと読んだという印象。つまり、ミステリはあながち虚構ではないというか。まあそもそもの発着地点がちがうわけで、ここで同列にして語るほど無粋はしない。

ひとは死んでも、語る術をもつのだな、と思った。と同時に、上野氏の訴えられている監察医制度の必要性を生々しく感じた。

ところで、このエッセイは一部小説仕立てになっている。不要な作為だと思うのだが、どんな意図があるのだろうか。小説を書くための試みというのであれば、おやめになったほうがよろしいかと・・。上野氏にはこの後も、事実を事実としていろいろと教わりたいと思うので。
テーマ:読書
ジャンル:小説・文学
謎は解ける方が魅力的 有栖川有栖エッセイ集 有栖川有栖著(講談社)
2006年02月14日 (火) | 編集 |
待ちに待った有栖川有栖氏のエッセイ集第二弾。氏のいうところの公式サイトがやっと更新された! 3年近く待たされた身としては、ほんまに待ってました!やで。>センセ

緊急入院した日の発売で、きょうまで読めていなかったのだが、ゲットしてきてから読むのは早いぜ。本日一気読みした。そして・・・

おもしろい!!
腹の傷が痛い!!

正直、映画を題材に綴った第一部は、寡聞にして存じ上げぬ作品が多かったゆえ、心から、そうそう、と膝を打つには至らないものが多かったが、第二部は心から楽しめたし、うなずくシーンもかなり、というよりも、そうは思わないなというものがほとんどなく(もちろん、あったらあったで、それはそれで見識を広めるよい機会だと思う)、第三部にいたっては(これは2003年阪神タイガースのリーグ優勝への軌跡)私はけして阪神ファンではないのだが、奥様とのほほえましい二人三脚の熱狂っぷりがおかしくて面白くて。担当編集者は「あれを読んだ後、他の文章を読む気にならないのでは」とおっしゃったそうだが、しかり。ほんとうに楽しんで(というより、興奮して、かもしれない)書かれたんだなーと思えるテンポの良さ。うきうき気分がこちらにまで伝染してきて、くすくすと笑ってしまいそうである。
すてきな時間をありがとう。>有栖川先生
ちなみに私にとって一番苦手な歌は「待つわ」です。

近いうちに編纂されるという第三エッセイ集は、今度こそ、とっとと上梓してくださいね。頼みますよ。

それにしても、長々と入院しているあいだに、サイン会が終了してしまったのは、ほんとうに残念だ。いかに先生と同じ病気だってことが嬉しかったにせよ(ある種変態的ではあるが)。


>編集もしくは校閲の方へ(そちらで拾われるべきだと思うので)
ドン・キホーテの登場人物の名称はいまいちどお調べいただきたい。
あと、これはきちんとチェックしていただきたかった。「ヒッチコックに学ぶ」に引かれている参照ページ、間違ってます。つまらないミスなので、先生のファンとして哀しい。
テーマ:エッセイ
ジャンル:小説・文学
赤い鳥は館に帰る 有栖川有栖エッセイ集 有栖川有栖著(講談社)
2006年01月28日 (土) | 編集 |
再読。突如読み返したくなって、持ってきてもらう。なぜか。
このエッセイ集は4つのカテゴリーからなっていて、そのなかの Alice in Daily Life に「退院は〈お土産〉とともに」という一編があるのだ。あるとき腹部の激痛に襲われたアリス先生が救急病院に駆け込んだところ、胆嚢炎で即入院。胆嚢に石がぎっしり詰まっていて、とにかく摘出する、ということで、結果、小豆大の褐色の石が133個も出てきたそう。

わかりますか? わかりますね。

愛する作家アリス先生とおんなじ状況なのがうれしくてですね、もっかいこれを病院で読まねば!と思った次第でございます。

ファンってアホやね。
それにしても、そこまできっちりおっかけしなくてもいいんじゃないか!?>自分
ちなみに私の石は、ぎっしり詰まっているわけではなく、小さいのがいくつあるのか・・・というところ。私の土産は何色で何個になるのだろう。果てしなく楽しみである。
テーマ:エッセイ
ジャンル:小説・文学